
持ち家を検討するのは、何も家族世帯だけではありません。最近では住宅ローン金利の低さから「家賃をこのまま払い続けるよりは資産にしたい」と、単身者も持ち家を購入するケースが増えてきています。
今まで単身者が購入する持ち家と言えば、利便性のいいマンョンが主流でした。しかし、もし、希望するエリアにマンションを購入するよりも格安で戸建てが購入できるとしたらどうでしょうか?
マンションよりも広く、自由度も高い。何よりマンション特有の騒音問題に悩まされる事もない。…狙うべきは「再建築不可物件」からのリノベーションなんです。
再建築不可物件ってなに?
再建築不可物件とは「もしこの家が壊れてしまったとしても再建築はできませんよ」という物件です。
再建築不可の理由は、単に既存の建物が古いから、とかそんな理由ではありません。建築基準法の「2メートル以上の道路に2メートル以上面していること」に抵触するためです。
もう軽自動車さえも通らないような道って、街中の近くにはまだ多く存在しています。
そこが「再建築不可物件」として、破格の値段で売りに出される事があるんです。
ここがポイントです。
特に、勤務先が街中なのであれば歩いていけるくらいの距離に、持ち家を持つことができるんです。もちろん再建築は不可ですが、既存の柱を残したリノベーションであれば建築可能なんです。
再建築不可物件を購入するメリット
最大のメリットはやはり費用です。
同じエリアの値段と比較しても半額以下で購入できる可能性も高いものです。その分、リノベーション費用に回す事もできます。
また固定資産税も低いことが多いので、購入後の税金負担も少ないと言えるでしょう。
再建築不可物件を購入するデメリット
デメリットは、道路に面していないがゆえの問題点が挙げられます。
・駐車スペースがない
・来客も車で来れない
・何か緊急事態があっても緊急車両が自宅前まで来れない
・住宅ローン審査に通る可能性が低い
車を所有していない、もしくは近隣に月極駐車場がある、という事であれば駐車場問題は解決しますが、万が一の緊急車両が入れない問題と、あとは住宅ローンがネックです。
住宅ローン審査は購入物件の価値も審査対象です。再建築不可物件の資産価値が0円で計算されることが多いので、住宅ローン審査に通る事は少し厳しいと言えるでしょう。
そのため基本は現金での購入、不足分はリフォームローンという流れが一般的です。
まとめ
格安で入手できる物件には訳がある。とはよく言ったもので、再建築不可物件もそれに当たります。
しかしデメリットを事前に知って「大した話じゃない」と購入者が感じるのであれば、特段問題はありません。希望のエリアに格安で購入する事が可能になります。
「とにかく家賃が勿体ない」「格安で物件を購入したい」という場合には、有効な手段ではないでしょうか。