
日々の買物でも悩んでしまうのが、値段で決めるのか商品内容で決めるのか問題ですよね。例えばオリーブオイルを買いに来たんだけど、エクストラバージンオイルにするのか、いくつか混ざったオリーブオイルにするのか、という問題。
確かに値段を考えればミックスオイルでもいいではないか。でも待て。そこ数百円違うんなら、やっぱりエキストラバージンオリーブオイルの方がいいんじゃないか。でも結局は消耗品。今までエキストラバージンオリーブオイルを使っていたが、はてさて目に見えて何か効果はあったと言えるのか。いや何もなかったということは、大病もしていないということだから、やっぱりよかったということではないか…。など、自問自答を繰り返す。
家だってある意味それと同じ現象が起こります。
そうです。オプション問題。確かに値段をもう少し上げれば現状よりもいい商品が手に入る。でも、日々の買物は1円単位で損得を考えるのに、こと住宅にかんしては感覚がおかしくなってしまう事もしばしばある事です。
塵も積もれば山となる。少額だからこそ見逃せない住宅オプション問題について、考えてみましょう。
モデルハウスはほぼオプションだと思っておこう
住宅メーカーを検討する際に、実際にその会社が施工したモデルハウスや完成見学会を見に行き、参考にすることもあるでしょう。しかし、そこで覚えておいて欲しいのは、モデルハウスはほぼオプションだという事実。
もちろん住宅メーカーによっては「いやこれすべて標準です」という良心的なところもあるでしょう。
しかし特に注文住宅に力を入れているメーカーが作るモデルハウスなどは、ほぼオプションありきです。つまり提示されている金額では、目の前にあるモデルハウスのような仕様はできないという事。
そのためまずは担当者に「どこまでが標準なんでしょうか」「このモデルハウスでのオプションはどの部分なんでしょうか」と、事前に聞いておくといいでしょう。
なくてもいいがあったらテンション上がるのがオプション
「どうしても予算をあげたくない」という優先事項があるのならば、オプションなしの標準仕様でももちろん可能です。
しかし、なくてもいいがあったらテンション上がる!ってのが、オプションです。例えば、口で拭くシャボン玉でも楽しいんですが、自動的にプクプク連動できるシャボン玉の方が親も子もキャッキャしちゃいますよね。
値段だけじゃ決められないんです。要は家族皆が笑って過ごせるアイテムになるかどうかが重要。
それでは住宅の場合であれば、具体的にどのような箇所がオプションの対象なのかを見てみましょう。
壁紙や外壁
外壁って雨風ホコリなど案外汚れる部分なんですよね。でも室内のようにこまめに掃除できんのか?と言われれば、現実的に無理。年に1度の大掃除で高圧洗浄機ぶっかける程度なもんです。
日当たりが悪い部分にはすぐコケなども発生してしまうことも。そこで、お手入れが不要な外壁をオプションでつけるのかどうかという問題が出てきます。普段からマメに手入れができるのかどうかで検討するといいでしょう。
また壁紙は通常のクロスにするのか、オプションとして脱臭や湿度調整が可能な壁紙にするのか、はてさて1カ所だけ色や素材を変えるアクセントクロスにするのかという選択肢も生まれます。
壁紙も部屋の印象を大きく変える場所ですから、デザイン性はもとより家族にぜんそくなど呼吸器の弱い人はいないのか、またペットの有無などで検討することをおすすめします。
トイレ
標準のトイレのほかに、タンクレスなど少しグレードを上げるのかという問題のほか、2階にもトイレを設置するのかという点で悩む人も増えています。あくまで一般論ですが、「2階にトイレつけたほうがよかった」という声はよく聞きますが、逆に「2階のトイレやら、いらんやった」と言う声はあまり聞いたことがありません。
ただこれは家族構成や家族の性別によって、考え方は大きく変わってきますから、事前によくシミュレーションをしておくといいでしょう。
水回り用品
キッチンなどの水回り用品もオプションの対象です。上げようと思えばどれだけでも上がるのがグレードですし、やはり上位モデルは見た目も美しいもの。「こんなキッチンでなら、美味しい料理が作れそう」と考えてしまいますが、キッチン用品はある意味消耗品です。
どんなに優れた用品、また機器であったとしても永久的に利用できる訳ではないので、ここはさほど値段をかけない方が賢明です。
よく考えておかないと少額でも散るも積もれば山となる
1つ1つのオプション金額は、さほどビックリするほどな値段ではない事が多いものです。そのため「せっかくだしね」と少しずつ標準からアップグレードをしていくと、あっという間に3桁近いお金がアップしてしまいます。
確かにお金をかければその分、満足するものはできるでしょう。しかし、予算には限りがあります。
なので、目先の魅力に負けず「本当に必要なのか」という点を、一度冷静に見極める時間が必要だと言えるでしょう。それでも「うん!やっぱ欲しい!!」と思えるものであれば、利用しても後悔はありません。
家は気軽に買いなおせるものではありませんから、値段ありきで考えるよりも「本当に我が家に必要なのか」という点で、オプション類は検討することをおすすめします。