金利だけに惑わされない。ネット銀行住宅ローン4つのデメリット

LIFE PLAN

住宅ローンの金額って、自分史上最高の借金額ですから、少しでも金利が低い金融機関を選びたいもの。そこで気になるのが、実店舗を構えていない、いわゆる「ネット銀行」の存在です。

通常の店舗型銀行よりも、低金利をうたっていますし、何よりわざわざ銀行に出向く必要がない。

忙しい現代人には願ったり叶ったりなシステムですが、メリット部分にばかり目が向いていませんか?

他のローンとは異なり、最長35年もお付き合いするローンなんですから、目先の金利の数字にばかり優先させるのはちょっと危険。

それではネット銀行で住宅ローンを利用するデメリットって具体的にどんなことなんでしょうか。

まずは金利を比較してみよう

ネット銀行のほうが住宅ローンの金利が低い、ということは何となく知っているものの具体的にどの程度違うのか?という点まで、しっかりと検討しておきたいところですよね。

それでは実際に店舗がある店舗型銀行と、ネット銀行それぞれ代表して3銀行の「変動金利」を比較してみましょう。

【店舗型銀行金利】

銀行名 肥後銀行 熊本銀行 九州ろうきん
金利(2020年2月現在) 0.825% 0.725% 0.775%

 

【ネット銀行金利】

銀行名 ソニー銀行 楽天銀行 じぶん銀行
金利(2020年2月現在) 0.457% 0.527%

0.380%

 

いくら低金利時代とはいえですよ。

じぶん銀行なんて肥後銀行の半分以下。借りる金額が大きいんですから、この金利の低さはやはり魅力と言えるでしょう。

申込み条件も審査も厳しい

ネット銀行で住宅ローンを組む最大のメリットって、金利の低さ。

でも考えてみてください。金利が低いってことは、その分、銀行の利益が少なくなるわけです。これで審査も甘く誰にでも融資していたら、貸していたお金すら戻ってこなくなる可能性も高くなる。

銀行もそんなヤバい橋は渡りません。

てことは、金利が低く設定されている=審査どころか申込み条件も、店舗型の銀行と比較して厳しい、という構図も不思議じゃないですよね。

案ずるよりも産むがやすし。

実際にどの程度違うのかを比較してみましょう。

店舗型銀行の申込み条件

銀行名 申込み条件
肥後銀行
  • 満20歳以上で満65歳未満、完済時年齢が満75歳以下の個人の方
  • 勤務(事業)年数3年以上の方
  • 年収(年間所得)が300万円以上の方
  • 団体信用生命保険に加入いただける方
  • 保証会社の保証を受けられる方
熊本銀行
  • 借入時年齢満20歳以上71歳未満で、完済時の年齢が82歳未満の方。
  • 世帯主または真正な生計維持者の方
  • 同一勤務先に1年以上お勤めの方。自営業の方は営業開始後2年以上経過されている方。
  • 税込年収が250万円以上の方。(自営業の方は、最近2期決算書にて損失がなく安定した利益がある方。)
  • プレミアム住宅ローンとして保証会社の保証が得られる方。
  • 団体信用生命保険に加入が認められる方。
  • 給与振込または年金振込をご指定いただいている方(ご指定いただける方)または熊本銀行マイレージサービス「mybank+」が三ツ星以上の方。
九州ろうきん
  • お借り入れ予定額の全額をろうきんから借り入れる方で、かつご返済期間が40年以内の方
  • お申込み時年齢が満20歳以上の方で、ご返済終了時年齢が満76歳未満の方
  • 昨年度の税込み年収が150万円以上の方
  • 同一の勤務先に1年以上勤務されている方
  • <ろうきん>指定の保証機関の保証が受けられる方
  • 原則として、団体信用生命保険に加入が認められる方

 

多少の差はあれど、九州ろうきんなんて年収150万円以上という設定ですから、比較的、申込自体のハードルは低め。

ネット銀行の申込み条件

銀行名 申込み条件
ソニー銀行
  • ソニー銀行に円普通預金口座をお持ちのお客さま。
  • お申し込み時のご年齢が満20歳以上、お借り入れ時満65歳未満で、完済時満85歳未満(ワイド団信の場合は満81歳未満)のかた。
  • 前年度の年収(自営業のかたは申告所得)が400万円以上であるかた。
  • ソニー銀行指定保険会社の団体信用生命保険に加入が認められるかた。(保険料はソニー銀行負担となります。)
  • 日本国籍、または永住権のあるかた。
  • 資金使途の対象物件にソニー銀行第一順位の抵当権を設定していただけるかた。
楽天銀行
  • お借入時年齢65歳6ヶ月未満で、完済時年齢が満80歳未満のかた
    日本国籍を有するかた、または永住許可等を受けている外国人のかた 
  • 前年の年収(自営業のかたは申告所得)が、お申込人と連帯債務者合算で400万円以上であるかた。なお、お申込人と連帯債務者の関係は配偶 者のみのお取扱いとなります。
    ※ペアローン(同一物件に対して複数の債務者(夫・妻)が、それぞれローン契約を行い、お互いに連帯保証人になる借入方法)の取り扱いはありません。
  • 年間返済割合
    本件お借入とその他の借入金を合わせたすべての年間返済額の年収に占める割合が、30%~35%以下であるかた。なお、この上限は、お客さまのお申込内容に応じて、楽天銀行が審査の過程で決定いたします。
    ※親子リレー返済はご利用いただけません。
じぶん銀行
  • auじぶん銀行に円普通預金口座をお持ちのお客さま
  • お申込時のご年齢が満20歳以上満65歳未満で、最終ご返済時が満80歳の誕生日までのお客さま
  • 安定かつ継続的なご収入のあるお客さま
  • auじぶん銀行指定の団体信用生命保険にご加入いただけるお客さま
  • 日本国籍のお客さま、または永住許可を受けている外国籍のお客さま
  • auじぶん銀行が定める借入条件に該当するお客さま

 

じぶん銀行に関しては最低年収は明記されていませんが、その他は最低400万円…。

夫婦合算にする予定のご家族ならばともかく、1人で400万円って熊本ではなかなかハードルが高いといえます。

必要書類などは自分で準備しなくちゃいけない

住宅ローンに必要な書類って結構あるんですよ。ただでさえ面倒な処理なのに、それらをすべて1人で準備して、送付しなきゃいけないという手間が発生します。

もちろん店舗型銀行でも同じように書類は揃えなきゃいけませんが、担当者によっては「あっ○○銀行っすよね?いいっす。自分出しときます」って、やってくれることも珍しくありません。

その点、ネット銀行はそもそも店舗がないので「いいっす出しときます」ができません。

しかも事前にチェックしてくれる人もいないので、万が一間違えた場合にも、一人でやりなおさなきゃいけません。

融資手数料が案外高い

ネット銀行は確かに「金利は」低い。

でも、その分「融資手数料」や「事務手数料」がやったら高い!!というのも、落とし穴。それでは、またどの程度違うのかを比較してみましょう。

【店舗型銀行】

銀行名 肥後銀行 熊本銀行 九州ろうきん

手数料

【保証料】

借入金額500万円以内…33,000円

借入金額500万円以上…55,000円

【保証料内包型】

55,000円

【融資手数料型】

借入金額×2.20%

【保証料一括前払い】

適用金利によって変動

【保証料毎月払い】

適用金利プラス年0.10%~0.22%

 

店舗型は基本的に、保証料はあるものの、手数料は発生しないところが多いものです。

【ネット銀行】

銀行名 ソニー銀行 楽天銀行 じぶん銀行
手数料 取り扱い手数料…44,000円 融資事務手数料…330,000円 事務手数料…借入価格×2.20%

 

一見すると「ん?あんまり変わらんくない??」って思ってしまいますが、仮にじぶん銀行で3,000万円を借りたとしましょう。

3,000万円×2.20%=660,000円ですよ。

たっけええええ!!!

しかし、先に話したように金利は非常に低い。なので、融資金額によって「本当にこれはトータル支払いはどっちがお得なのか」もしっかりと計算しておくと安心です。

土地の種目によっては対応不可のことも

これは土地から購入する人に限定されますが、現在の土地の種目が「宅地」でも、農地転用ならNGとか、都市計画区域外・ 準都市計画区域とか、意外と土地の種目に対して厳しいのは、ネット銀行の方です。

これは先に話した、「ネット銀行の方が審査厳しい」という話にも繋がるんですが、やたらとネット銀行はその辺りにこだわります。

最初から離島でもなけりゃ、借地でもない。土地の文筆(敷地面積の最低限度規制後)でもない、など、いわゆる普通の宅地であれば特段問題ないんですが

ちょっとお求めやすい土地って、何かとあるもんなんですね。

そのためネット銀行に申込みをするのであれば、最初から宅地であることが最低条件だったりもします。

まとめ

何事も一長一短。

金利だけを考えれば圧倒的にネット銀行が有利なんですが、細かく見てみれば、多少金利が高くても店舗型銀行の方が結果お得、という事も。

ちょっと面倒ではありますが、長いお付き合いになるローンですもの。ここはしっかりと比較検討していくことをおすすめします。

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