
いよいよ家を建てるぞ!というタイミングで急に出てくる「地鎮祭(じちんさい)」。
一戸建てを新築するなんて、ほとんどの人が一生に1度あるかないかの経験です。急に地鎮祭なんて言われてもよく分かりませんよね。
地鎮祭って何なのか、どうしたら良いのか、そもそも必要なのか。ちょっと勉強してみましょう!
地鎮祭って何?
地鎮祭は、家を新築する前の土地で行う行事。建設業者が主催することが多いものですが、施主が主導で行う場合もあります。
簡単に言うと、その土地を守る神様に対し、
・その土地を使わせてもらう許しを請う
・新築工事の安全を祈る
ための伝統的な儀式です。
施主と工事関係者が集まって神主さんを招き、しめ縄で囲んだ祭壇を作って儀式を行います。祭壇にお供え物を並べ、神主さんがお祓いを行った後に祝詞(のりと)を奏上します。
儀式そのものは長くても30分くらいですが、設営から撤収まで含めて2時間ほど見ておけば良いでしょう。
写真は地鎮祭の中で行われる「地鎮の儀(じちんのぎ)」の盛砂。祭壇の前に作った盛砂に鍬(くわ)を入れます。
地鎮祭が終わったら、近隣へあいさつ回りをします。あいさつとともに、工事の音や工事車両の出入りなどで迷惑をかけるかもしれないことを伝えておきましょう。
タオルなどの日用品やちょっとしたお菓子などの粗品を用意しておくと良いですね。
かかる費用はどのくらい?
工務店やハウスメーカーが地鎮祭を開催してくれる場合は、いくらかかって何が料金に含まれているのかをしっかり確認しておきましょう。
お酒や水、米や塩などのお供え物が費用に含まれない場合は、自分で用意する必要があります。
神主さんへのお礼は、施主が自分で包みます。「玉串料」あるいは「初穂料」と書いたご祝儀袋を用意しましょう。一般的には2万円から5万円程度が相場です。
玉串料はそのまま祭壇に奉納されることが多いので、地鎮祭の初めに神主さんに手渡しておくと良いでしょう。
(ちなみに仏式で行う場合は、のし袋の表書きが「お布施」になります。)
工務店やハウスメーカー、工事関係者への心付けは絶対に必要なものではありませんが、5千円ほどのご祝儀を渡す場合もあります。
気持ちよく丁寧に仕事をしてもらうために渡したい!という人は、地鎮祭が終わった後に渡すようにしましょう。
最近では、営業担当者や棟梁に菓子折りなどを渡すケースも多いようです。
地鎮祭の服装
地鎮祭にのぞむ時の服装は、少し改まったものが良いでしょう。
礼服を着る必要はありませんが、スーツや襟付きのシャツ、よそ行きのワンピースなどがオススメ。神主さんはしっかり正装なので、失礼のない服装でのぞみます。
制服のある学校に通っている子供なら、制服を着せておけばOKです。
そのまま近隣へのご挨拶にも行くことを考えると、ある程度きちんとした格好で行きたいものですね。
地鎮祭って絶対に必要なの?
地鎮祭は、絶対に行わなければならない、というものではありません。最近では、地鎮祭を行わずにすませる人も増えています。
でも、やらないと後になって何だか落ち着かなくてそわそわしそう!と心配な人は、昔からのしきたりにならって地鎮祭を開催しておくと良いでしょう。
いよいよ家を建てるんだ、夢のマイホームが形になるんだ、と気持ちを新たにする機会にもなります。
また、地鎮祭を行った後に挨拶まわりをすると、近隣に住む人にとっても安心感がありますし、交流のきっかけができます。
どうしたら良いか迷っている人は、家を建てる土地を大切にし、周囲の環境になじむために地鎮祭を行う、と考えてみても良いかもしれませんよ!